食品を安全に製造する為の衛生管理の手法であるHACCPは日本でも義務化され、食品の製造や加工に関わるすべての事業者が取り組まなければならないとなっています。
食品工場や大きな事業所ではチームを発足させる事から始めていきます。全ての工程を一つひとつ管理していくので、全体を把握できる工場長やHACCPの専門家に加わってもらうことも場合によっては必要です。HACCPでは自社の作る食品工場の食材はどのような所から仕入れていて、どのような工程を経て食材が食品となっていくのかを図面に起こしたり書類に作成していき確認をする作業を行います。自社の食材がどこでどのように仕入れているか知らない従業員も多い為、勉強になることも多いようです。
様々な工程を把握する必要がある為、各工程ごとの責任者にも聞き取りを行い問題点を把握することが重要です。厚生労働省では業種や製品ごとに手引書を公開しており、厚生労働省が独自に作成したものや協会や業種ごとの事業団体が作成した具体的な手引書もあります。チームを組んで運用がなされる工程は少なくはありませんが、HACCPを導入することで従業員の安全に対する意識も変わり、自社の製品に自信が持てるようです。また問題のある製品を出荷することも少なくなるので企業としての信用性も上がることも多く、破棄する食品も少なくなることで食品ロスの問題にも取り組むことができるので一石二鳥だと考える企業も少なくありません。